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FreeBSD 10.2インストール備忘録

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作成:2016.1.1
更新:2024.2.29
タイトル画像
MATEデスクトップ

1.まえがき

 FreeBSDにはディストリビューションがなく(2024/2 ghostBSDというのがある)、ひとつひとつインストールしなければならない。だからやりがいがあるのだがインストール失敗は覚悟しなければならない。ver.8.2から始めたが何回インストールし直したかわからないくらいである。
 ver.9.2を経てver.10.2に変えたのだがxorg(Xウィンドウ)もver.9.2のころとは変わっており、なかなかすんなりとインストールすることができなかったので以下備忘録を書くことにした。
 なおFreeBSDのインストールおよびデスクトップ環境の構築にはおもに以下のURLを参考にさせていただきました。作者に感謝します。
 
 【参考URL】
 ・★FreeBSDで遊ぼう
 ・FreeBSD 8.1-RELEASE 徹底入門
 ・FreeBSD ハンドブック

2.FreeBSDのインストール

  FreeBSDのサイトからisoイメージをダウンロードしてDVDに焼いて行う。DVDが出来ればあとは簡単で画面に表示される質問に答えていくだけでインストールは終わる。慣れれば(ということは何回もインストールを繰り返たということになるが)20分くらいで終了する。以下注意点。

  (1)キーボード設定
    日本語キーボードを選択すると入力確認を要求されるが、確認したあとは必ず上矢印キーで先頭に戻ってリターンキーを押す。

  (2)一般ユーザ設定
    「Invite XXXXX into other groups?」のところでは、「wheel operator」と入力する。これにより一般ユーザーから"su"でrootに成れるそうだ。

3.デスクトップ環境の構築

 デスクトップとしてはgnome2を使っていたがバージョンアップされてgnome3になっていた。gnome3をインストールしたが見た目、操作がすっかり変わっていてすごく使い辛かった。
 そこでgnome2をインストールしようとしたがどこにも見つからない。ネットで「MATE」(マテと読むらしい)というデスクトップ見つけたところ、gnome2がMATEに継承されたとあった。さっそくMATEをインストールしたところまさしくgnome2であった。やはりすっきりしていて使いやすい。

STEP-1 準備

カーネルとportsを最新化する。portsの最新化には30分くらいかかる。pkgとportmasterもインストールする。
freebsd-update fetch
freebsd-update install
portsnap fetch && portsnap extract
pkg bootstrap
pkg install ports-mgmt/portmaster
pkg install ports-mgmt/psearch

STEP-2 xorgと日本語フォントのインストール

pkg install x11/xorg
pkg install x11-fonts/bitstream-vera
pkg install japanese/font-std
pkg install japanese/font-vlgothic
pkg install japanese/font-takao

STEP-3 日本語入力環境のインストール

pkg install japanese/scim-anthy
 

STEP-4 MATEのインストール

pkg install x11/mate

STEP-5 ログインマネージャのインストール

pkg install x11/slim x11-themes/slim-themes

STEP-6 再起動

reboot

STEP-7 xorg.confの作成

注)2024年2月現在、この作業は必要なくなっている。
Xorg -configure
cp /root/xorg.conf.new /usr/local/etc/X11/xorg.conf

STEP-8 xorg.confの編集

/usr/local/etc/X11/xorg.conf.d/にxxxx.conf(xxxxは任意)というファイルを作成し、以下を記述する。

Section "Module"
Load "freetype"
EndSection

Section "Files"
FontPath "/usr/local/share/fonts/bitstream-vera/"
FontPath "/usr/local/share/fonts/dejavu/"
EndSection

STEP-9 rc.confの編集-1

 /etc/rc.confに以下を追加する。

 dbus_enable="YES"
 polkitd_enable="YES"

STEP-10 xorgの日本語キーボード設定(FreeBSD 13.2)

/usr/local/etc/X11/xorg.conf.d/にyyyy.conf(yyyyは任意)というファイルを作成し、以下を記述する。

Section "InputClass"
 Identifier "libinput keyboard catchall"
 MatchIsKeyboard "on"
 MatchDevicePath "/dev/input/event*"
 Option "XkbRules" "evdev"
 Option "XkbModel" "jp106"
 Option "XkbLayout" "jp"
 Option "XkbOptions" "ctrl:nocaps"
EndSection

STEP-11 再起動

reboot
※再起動後rootでログインし、startx と打ってXが立ち上がることを確認。

STEP-12 .xinitrcファイルの作成

 各ユーザのホームディレクトリに以下の内容で.xinitrcファイルを作成する。
#!/bin/sh
# set locale
export LC_ALL=ja_JP.UTF-8
export LANGUAGE=ja_JP.UTF-8
export LANG=ja_JP.UTF-8

# set input method
export XMODIFIERS='@im=SCIM'

# execute scim as daemon
scim -d

# execute mate
exec mate-session

STEP-13 rc.confの編集-2

 /etc/rc.confに以下を追加する。

 slim_enable="YES"
 avahi_daemon_enable="YES"
 avahi_dnsconfd_enable="YES"

STEP-14 構築完了(ログイン画面の表示)

 ここで再起動するとログイン画面が表示される。
 ここからはデスクトップ上のMATE端末でrootになって作業ができる。

〔補足〕ログイン画面のデフォルトユーザ設定

 ログイン画面表示時にデフォルトユーザを表示させるには、
 /usr/local/etc/slim.conf の default_user のコメントアウトを外し、そこにログインユーザ名を記述する。
デフォルトユーザの設定

4.Firefoxのインストール

STEP-1 インストール

pkg install firefox firefox-i18n

STEP-2 日本語化

 これが結構うまくいかない。firefoxのメニューを表示させ、tool->add-onのQuick Locale Switcherでできるそうだが操作がよくわからなかった。
 (1)tool->add-on の言語パックで日本語を有効化する。
 (2)URLを入力するバーに「about:config」と入力する。警告メッセージがでるが続行する。
 (3)検索欄に「general.user...」と入力すると候補が絞られ、general.useragent.localeの値を「ja-JP」に変更する。(ja_JPではない)
 (4)編集->設定->コンテンツで言語を設定

 これでfirefoxを再起動すれば日本語されているはず。

5.Apache OpenOfficeのインストール

 今までLibreOfficeを使用していたが最近インストールしたものはcalc(表計算)がすぐにcoreを吐いて使い物にならなかった。
 そこでApache OpenOfficeを使うことにした。ただし日本語化はできないようだ。

pkg install apache-openoffice

6.メーラー thunderbird

pkg install thunderbird
pkg install thunderbird-i18n

【日本語化】
 「Quick Locale Switcher」ではうまくいかないので以下のようにする。
 1)Tools/Add-onsのランゲージパックで日本語を有効化。
 2)ホームディレクトリ/.thunderbird/プロファイルフォルダ/prefs.jsに以下の行を追加
  user_pref("general.useragent.locale", "ja-JP");
  プロファイルフォルダはヘルプ/トラブルシューティング情報を開くと、「アプリケーション基本情報」のところに記載されている。

〔補足〕メール一覧の文字サイズ変更

 老眼の私にはメール一覧(スレッドペインと呼ぶらしい)の文字サイズが小さ過ぎ。だけど標準機能では変更できない。でもアドオンを使えば変更できる。
 【参考URL】
 ・Thunderbird の画面を見易くする

 (1)ツール→アドオンから「Stylish」というアドオンを入手する。
inetd.conf

 (2)Stylishを起動し、「新しいスタイルを書く」ボタンを押して以下のテキストで文字サイズ、高さを変更して入力し、任意の名前で保存すれば文字サイズが変更される。
/* フォルダペインの行間を広げる */
#folderTree treechildren:-moz-tree-row {
height: 18px !important;
min-height: 0px !important;
}
/* フォルダペインのフォントサイズを変える */
#folderTree treechildren {
font-size: 14px;
}

/* スレッドペインの行間を広げる */
#threadTree treechildren::-moz-tree-row {
min-height : 16px !important;
}
/* スレッドペイン(メッセージリストペイン)のフォントサイズを変える */
#threadTree treechildren {
font-size: 15px;
}

7.ftpサーバ

STEP-1 rc.confの編集

 /etc/rc.confに以下を追加する。

 inetd_enable="YES"

STEP-2 inetd.confの編集

 /etc/inetd.conf を開いて1番目のftpの行のコメントアウトをはずす。
inetd.conf

8.動画再生

pkg install xine




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